2021年12月5週振り返り(年末のご挨拶)

おはようございます!週間ではダウ平均が1.24%高、S&P500が1.12%高、ナスダック総合が0.56%高と3指数がそろって2週続伸しました。月初からではダウ平均が5.55%高、S&P500が4.64%高、ナスダック総合が1.31%高となり、年初来ではダウ平均が18.92%高、S&P500が27.23%高、ナスダック総合が22.14%高となりました。

今回は年末なので、年次の各資産パフォーマンスを振り返ります。まず各アセットクラスから比較していきます。比較対象資産は6資産、ハイパフォーマンス順で、グローバルREIT・2515.T(45.8%)>MSCIコクサイ・1680.T(37.3%)>J-REIT・1343.T(17.5%)>日経225・^N225(5.6%)>MSCIエマ・1681.T(4.7%)>金・1328.T(2.4%)でした。年次比較チャートを添付します。

グローバルREITはパフォーマンスが高かったので、投資すべきだった資産であり投資できなかったことは反省する必要がありました。MSCIコクサイは年間を通して中心資産にしていたのでポートフォリオのパフォーマンスに充分寄与しました。J-REITは一時組み入れましたが、年後半パフォーマンスが悪かったので、すぐ外したのは正解でした。日経225は3月に日銀の実質テーパによりポートフォリオから外しましたが、MSCIコクサイに対してかなり劣化したパフォーマンスでした。

新興国は中国の規制強化によりパフォーマンスが劣化した時に外しましたが、タイミングが遅かったと感じています。金は年初に外しましたが、パフォーマンスは年間を通して悪く組み入れる必要はなかったと思います。此処でMSCIコクサイを年間50%組み入れれば年利18%を得たことになります。しかし日経225を50%組み入れた場合は年利3%です。どの位リスク資産を組み入れるかも大事ですが何を組み入れるかも重要だということが分かります。

次に個別株の比較をしていきたいと思います。比較対象は6銘柄、パフォーマンス順でマイクロソフト・MSFT(53.8%)>テスラ・TSLA(51.6%)>ジェイ・ピー・モルガン・チェース・アンド・カンパニ・JPM(27.8%)>クラウドストライク・CRWD(-1.4%)>ドキュサイン・DOCU(-30.3%)>ズーム・ZM(-43.6%)でした。年次比較チャートを添付します。

マイクロソフトやテスラのハイパフォーマンスから今年は大型ハイテク株主導の上昇だったことが分かります。一方クラウドストライクやドキュサイン、ズームなどから、小型グロース株は冴えなかったことが分かります。またJPMはマーケットと同等のパフォーマンスでした。結果論大型ハイテク株だけ持っていれば良かった相場と言う事が言えます。ここまでが今年のパフォーマンスですが、来年はどうなるかを少し考えてみようと思います。

来年はFRBがテーパを終わらせ利上げ局面になります。そして通常金融相場の後は業績相場に入りますが、あまりにも早い利上げになると業績相場入りしない可能性もあります。つまりスタグフレーションが起こる可能性です。それを考慮するとマクロ面でどの方向に向かうのかを確かめる時期だと思います。ただ一つ言えることは、業績相場入りにしろスタグフレーションにしろ、長期金利は上昇する可能性が高いです。それは引き続きグロース株が弱い展開と言えるでしょう。

大型ハイテク株に関しては非常に難しいと考えています。バリエーションは高いですが、そこにしかマネーが集まらないのです。決算等何かきっかけがあれば崩れる事もあると考えています。また金利上昇のシナリオを考えるとシクリカル株、特に金融株に有利ですが、スタグフレーションになれば、マーケット全体が下落するので、まだ買いにくいと考えています。つまり引き続きパッケージとしてMSCIコクサイを多少持つというポートフォリオで良いと考えます。

地域・セクターや個別株に寄せてバイアスを掛ける時期ではないという事です。また全体感としても弱気をキープしておいて良いと考えます。それはもし急激な利上げが起こった場合、マーケットがネガティブに反応する可能性があるからです。いずれにせよ様子見をして次の展開を待つタイミングという事が言えます。来年の2月3月あたりには方向性が出てくると考えている訳です。

今週もお疲れ様でした。もう年の瀬、私は家でゲームをしてのんびり過ごしています。年末年始は外出する予定も特にありません。いつも通りお酒でも飲みながらゆっくりしたいと思います。今年もありがとうございました。来年も宜しくお願いします。良いお年をお迎えください。

2021年12月4週振り返り(グロース株が売られる理由)

おはようございます!週間ではダウ平均が1.65%高、ナスダック総合が3.19%高、S&P500が2.28%高と揃って反発しました。

株価はEPS×PERで説明されます。EPSとは一株当たり利益でPERとはその何倍で株価が説明されているか測る尺度です。此処でよくある間違いが、PERを過去と比べる事です。過去PERが20倍で今15倍だから安いという表現は間違っているという事です。これは利益が出ていない企業を評価するPSRでも同じです。高いPERを説明するには高いEPS成長率が必要なのです。

その成長率が剥げると、高いPERは説明できません。具体的に言います。アドビはSaaS企業としてサブスクリプションモデルを採用し、その高い成長率を説明してきました。しかし、今回ガイダンスが悪く株価は下落しています。つまり、EPSの期待成長率を下回ったわけです。繰り返します。PER、PSRは過去と比べるものではありません。

また高成長企業、つまりグロース株の成長は低減していきます。過去PERが100倍だった銘柄が今もPER100倍で説明される事はないのです。ゆっくりとその利益成長率の低減によりPERは低くなっていくものです。だからこそグロース株のバリエーションは難しいのです。更にグロース株は金利感応度が非常に高いです。それは配当割引モデルで説明されます。

配当割引モデルでは将来受け取る配当の現在価値の合計が株価となります。より将来受け取る配当の割合が高いグロース株は当然、金利上昇に弱い訳です。そして今金利は明らかに上昇局面です。その場合グロース株のバリエーション、つまりPERは低くなります。これが直近のグロース株が弱い理由の本質なのです。EPS成長率の鈍化に加え、金利感応度が高いという事がグロース株の下落の理由です。

繰り返します。高いPERを説明するには高いEPS成長が必要なのです。その成長性が剝げ落ちると、株価は急落します。また市中金利が上昇すればグロース株に不利になります。つまり何が言いたいかと言うと、今グロース株に大きな逆風が吹いているのです。ただし、過去のアマゾンのようにずっと持っていればグロース株は成長性が高いので高いパフォーマンスを発揮するという意見もあります。

これは確かにそうです。しかし株には生存者バイアスが掛かっています。つまり、アマゾンが生き残った影に沢山のグロース株が上場廃止になっているという事実を忘れてはいけません。つまり今流行りのグロース株を持っているのが一番パフォーマンスが良いというのは幻です。沢山の潰れた銘柄の中からアマゾンを選ぶのは無理があるのです。私はグロース株がダメとは言っていません。

グロース株を買うのは昨年のように金利が極端に低い時期だという事を言っています。そして繰り返します、今は金利上昇局面です。つまりグロース株を買う時期ではないと言っている訳です。更に言えば、株のエクスポージャーも下げる時期です。それはインフレ高進によりFRBが早期利上げをせざる負えないからです。金融相場の終わりは株式はギクシャクします。それが今であると言えるでしょう。

今週もお疲れ様でした。母親に手作りのライオンの指輪をプレゼントして貰いました。その指輪に似合う時計をサロン継続3周年のご褒美に買いました。たまには良いモノを買うのも良いですね。来週も宜しくお願いします。良い週末をお過ごしください。

2021年12月3週振り返り(弱気継続)

おはようございます!週間では、ダウ平均が605.55ドル安(-1.68%)、S&P500が1.94%安、ナスダック総合は2.95%安とそろって反落しました。

今週はFOMC他、各国中央銀行の政策金利発表がありました。まずFOMCではテーパーを加速しQEを来年3月に終了、そして来年3回の利上げを示唆しています。またBOEでは政策金利を0.10%から0.25%へ引き上げています。ECBは来年以降のテーパーを示唆、PEPPを来年3月に終了しAPPを4月から400億ユーロに増額する事を決定しました。また新興国でもノルウェーやメキシコが利上げしています。

FRBは来年2回の利上げがコンセンサスでしたが、3回を示唆していてタカ派と言えました。BOEの利上げはサプライズで此方もタカ派だったと言えるでしょう。ECBに関しては来年の利上げはないと明言しハト派を継続しています。新興国はかなり厳しく利上げせざる負えない状況です。つまりインフレ高進下でも各国中銀の姿勢は同調していない事が言えます。

FOMC後のマーケットの反応は、株式市場は楽観、債券市場は静観と言ったところでしょうか。私は債券市場が正しいと考えています。つまり2年債利回りの高水準、10年債利回りの低水準、つまりフラットニングが起きている訳ですが、それが何を見ているかが重要です。2年債利回りの上昇は早期利上げの織り込みを見ています。そして10年国債利回りが上昇しない理由は景気後退の織り込みです。

具体的に言います。10年国債利回り=実質金利+期待インフレ率 です。そして10年国債利回りは1.405%です。今のインフレ率は6.8%ですが、今のインフレ率がこのまま続くと実質金利が大幅なマイナスになってしまい、整合性が取れません。将来のインフレ率が低下すると債券市場は見ている訳です。このインフレ率の低下は景気後退と同意です。

つまり早期利上げにより景気後退が起きると債券市場は見ています。此処から言える事は、やはり相場見通しは弱気を継続しても良いという事です。今は株式のウェイトを下げて見に回るときだと考える訳です。シナリオ変更のファクターは来年利上げ以降のインフレ率です。インフレ率が収まってくれば業績相場入りが確認でき、相場見通しをポジティブに変更します。

逆に利上げしてもインフレ率が収まらなかった場合はスタグフレーション入りとして弱気を継続します。ボラティリティも上昇しています。いずれにせよ今はリスクポジションを最低限にして、経過を観察すべき時なのです。具体的にはMSCIコクサイ30%日本債券40%現金30%と言うディフェンシブなポートフォリオを継続します。またチャンスになったら株式のウェイトを上げます。

今週もお疲れ様でした。先週末はサロンの公式オフ会がありとても楽しい時間を過ごせました。それ以降はゆっくりゲームをして過ごしています。もう年末ですね。今週もお疲れ様でした。来週も宜しくお願いします

2021年12月2週振り返り(ソブリンティ)

おはようございます!週間ではダウ平均が4.02%高と5週ぶりに反発し、S&P500は3.82%高、ナスダック総合も3.61%高となり、ともに3週ぶりに反発しました。

注目の11月CPIは前年同月比6.8%と予想6.8%と一致も前回6.2%を上回り39年ぶりの高水準でした。これは来週FOMCでのテーパー加速の可能性を十分示唆する内容です。先週述べた通りテーパー加速は早期利上げの選択肢が生まれます。それはオプショナリティという意味でFRBにとってポジティブです。つまり将来の選択肢の増加によってあらゆる状況に対処できる訳です。

それにより逆にスタグフレーションリスクが低下したと言えます。つまり最悪の事態は回避されたのです。ただし高いインフレ率は継続する可能性が高く、見込まれる来年3月のテーパー終了後はFRBが早期利上げに踏み切る可能性は高いと考えています。それを見込みマーケットは一旦はピークを打ったと私は考えています。またバリエーションは未だ高くS&P500のPERは22倍です。

これを正当化させるには低い市中金利、つまり10年国債利回りが必要で、現状の水準では高いバリエーションも説明できます。しかし景気回復により市中金利が上昇すればPER22倍は正当化されず、EPSの増加による16倍への自然回帰よりはPERの低下、つまり株価の調整が起きる可能性の方が高いと考えています。それが何をきっかけで起きるかは分かりませんが長期目線では警戒しています。

次に政治の話題、バイデン大統領の支持率が低下しています。WSJの調査では、バイデン大統領の仕事ぶりを評価するとの回答は約41%、評価しないとの回答は57%でした。また連邦議会選挙が今行われた場合に共和党を支持するとの回答は44%で、民主党支持の41%を上回りました。これはバイデン大統領への指導力への信頼感の欠如が原因であり、アフガンでの致命的なミスも影響しています。

私もバイデン大統領は期待外れだと感じています。特に期待された外交面、つまりグローバリズム回帰は更なる分断に終わっています。今週は民主主義サミットが行われました。私は民主主義と他の主義(社会主義・独裁主義・共産主義)を分ける意味はないと考えています。それよりもソブリンティ、つまり国家主権を互いに認め合い尊重していく必要があると思う訳です。

ソブリンティについては過去のトランプ氏の主張に同意します。『さまざまな国々が同じ文化、伝統、さらには政治システムを共有することを期待してはいない』『しかしわれわれは、全ての国が以下のような、主権国家としての2つの義務を支持することを強く期待する。それは、自国民の利益を尊重し、他のすべての主権国家の権利を尊重することだ』と彼は述べています。

民主主義サミットの問題は、民主主義で固まる事により、他の主義と更なる分断が起こるという事です。それよりはトランプ氏の以前の主張のテーマ、ソブリンティの尊重の方が現実的だと考えています。何故ソブリンティをここまで重視するかと言うと、中国の思想との対立にあります。中国は中華秩序の元、中国以外の国は中国の属国という思想で他国を支配しようとしています。

それは天下とも言い換えられ、国際社会では受け入れられない思想なのです。その中国に対抗する必要はあります。しかし、民主主義と他の主義を分断させて良いとは言えません。その意味ではバイデン大統領よりトランプ氏の方が外交理念が良かったと考えている訳です。個人でもダイバーシティが重要視されます。同様に国の在り方もそれぞれの歴史を尊重するべきだと思う訳です。

今週もお疲れ様でした。今週末は遂にサロンの公式オフ会です。遠方からも来てくれる人が居て、とても楽しみにしています。コロナであまり大きなオフ会は出来ませんでしたが、やはり会う事は何よりも早いです。交流が進むと思います。来週も宜しくお願いします。良い週末をお過ごしください。

2021年12月1週振り返り(オプショナル)

おはようございます!週間ではダウ平均が0.91%安と4週続落し、S&P500が1.22%安と2週続落。ナスダック総合も2.62%安と2週続落しました。

遂に認めました。パウエル議長はインフレが『一過性』と言う表現を改めたのです。10月CPIが6.2%とインフレターゲット2.0%を大きく上回る中、パウエル議長は頑なにインフレを認めませんでした。しかしパウエル議長は上院銀行委員会で『インフレに関する一過性という表現を止めるときがきた』と発言しタカ派転換したのです。

遅すぎる、それが私の感想です。10月CPIが出た時にインフレを認めていれば株式市場のボラティリティがここまで上がる事はなかったでしょう。ハト派継続姿勢はマーケットのリスク許容度を高め、無駄に株式マーケットへのマネーフローを呼びバリエーションを高めました。これは明らかなミスです。私は10月2週振り返りで(怒りのマーケット)というタイトルで批判しています。

インフレは敵です。明らかにインフレがオーバーシュートしている最中にインフレは『一過性』と貫いたパウエル議長は、FRB議長としての手腕を問われました。サプライチェーンの目詰まりはオミクロン株によって更に深刻な問題へと転換し、また賃金の上昇を加速させるでしょう。そしてパウエル議長はやっと認めたのです、インフレを。

ただし最悪の事態は回避したと考えています。それはインフレを頑なに認めなかった場合、利上げが遅れ来年後半急速な利上げが起こりリセッションが訪れた可能性が高かったからです。しかし『一過性』を否定しテーパー加速を示唆した訳で、それは何を意味するかと言うと選択肢の増加です。つまり来年春先の時点でインフレが収まっていなかった場合利上げが出来る訳です。

これは非常に重要です。来年の春先の時点のインフレ率は誰にも分かりません。ただし高い可能性が高いです。その場合に早期利上げが出来るという選択肢はFRBにとっての重要なオプションになります。その為のテーパー加速という訳なのです。具体的に11月12月は月150億ドルのペースでテーパーをしていましたが、1月から300億ドル規模に変更されると考えています。

そうなると3月にテーパーが終了し、4月以降は利上げの選択肢が生まれます。これは金融政策の柔軟性を確保する為に非常に重要なのです。ではマーケットはどうなるかと言うと、インフレ次第だと考えています。インフレ高進が利上げを経ても収まらないケースも想定できるわけです。そうなればスタグフレーションとなり株式マーケットは下落するでしょう。

それが起こるかどうかは現時点では分かりません。しかしマーケットは一旦ピークを打ったとは考えています。金融政策は明らかに緊縮方面に進んでいます。溢れかえったマネーも徐々に縮小していく可能性が高いと考えるわけです。オミクロン株については余り懸念していません。しかし金融政策の大きな転換点を迎えたわけで、それは暫く株式マーケットは上昇しないことを示唆しています。

今週もお疲れ様でした。先週末数年ぶりに旅をしました。北海道へ行きましたが、人生最高の旅でした。元々旅はあまり好きではなかったのですが、旅は誰とするかで変わってきますね。来週も宜しくお願いします。良い週末をお過ごしください。

2021年11月4週振り返り(買い場ではない)

おはようございます!週間ではダウ平均が1.97%安と3週続落、S&P500が2.20%安、ナスダック総合が3.52%安とともに反落しました。

金曜日、南アフリカ変異種が急激にマーケットを襲いました。ダウは2.53%安、ナスダックは2.23%安、そして日経平均は引け後も下げ幅を拡大し、28000円台を割り込んでいます。ドル円も115円台から一時112円台まで下落、原油も13.04%安と暴落しました。セクターではシクリカル株が特に弱く、長期金利も1.482%と大幅低下しています。VIXは28.62まで上昇しました。

この変異種がどのようなウィルスなのかハッキリしていませんが、このところ懸念されていたインフレ期待が収まる可能性があります。つまりマーケットが織り込んでいたテーパーの加速懸念が急激に解消されたという事です。政策金利を色濃く反映する米国2年債利回りが0.650%から0.508%まで大幅低下しています。5年BEIも2.92%と3%を割り込んできました。

11月FOMC議事要旨は思いのほかタカ派でした。テーパーを開始したばかりなのにそのペースの加速を議論したからです。懸念はやはりインフレ率、そして11月FOMC後に発表されたCPIが6.2%とインフレターゲットの2.0%を大きく上回り、そのテーパー加速はかなり確度の高いものでした。しかし今回の変異種の発見によりシナリオは崩れた可能性があります。

今後のマーケットですが、正直パンデミックが原因の為不確実性が高まったという事しか言えません。ただしPERが22倍のS&P500はやはり割高だと言えるでしょう。今はテーパーが開始され、金融相場の終わりが見え始めました。そんな中指数のバリエーションが22倍は正当化されません。16倍に平均回帰するならEPSが伸びるかPERが下落しなければなりません。

今回の下落は変異種をきっかけとして起こりましたが、本質的には高すぎるバリエーションが問題だと考えるわけです。私は決して弱気論者ではありませんが、昨年の3月24日以来強気にだった相場見通しを今年の10月5日に弱気に変更しました。それはスタグフレーション懸念によるものでしたが、本質的には高いバリエーションを否定するイベントが起こると考えたわけです。

またこの下落が続くかどうかも分かりません。ただ言える事は買いではないという事だと思います。以前マーケットが急落した時は金融相場の道半ばだった為、絶好の買い場と示唆し、マーケットは戻りました。しかし今回は金融相場が終わり、業績相場に移行するかスタグフレーションに陥るかまだ分からない状況です。こういう時はリスク資産のエクスポージャーを低くするに限ります。

推奨ポートフォリオは株式30%債券40%商品10%現金20%です。相場見通しで後ほど書きますが、商品については暫くインフレ期待が収まる可能性が高いので外したいと思います。そして新しいポートフォリオは株式30%債券40%現金30%とします。かなりディフェンシブなポートフォリオですが、暫くそれで様子見をしたいと考えます。

今週もお疲れ様でした。今週末はこれから北海道に旅行に行ってきます。サロン始まって初めての旅行ですし、また初めての休暇でもあります。たまには仕事を忘れてリフレッシュして来たいと思います。今週もお疲れ様でした。来週も宜しくお願いします。

2021年11月3週振り返り(財政政策と金融政策)

おはようございます!週間ではダウ平均が1.38%安と2週続落した一方、S&P500が0.32%高、ナスダック総合が1.24%高とともに反発しました。

今週は米国相場はまちまち、テックが上昇し景気敏感株が売られています。長期金利も方向感がなく、フラフラとした動きでした。あまり大きなトピックはありませんでしたが、日米で大型財政政策に進展があったのが印象的でした。まず米国、ビルド・バック・ベターと言われる1兆7500億ドル規模の気候変動・社会保障関連歳出法案が下院で可決されました。

個人的にはこの法案に対して否定的です。大規模財政政策が米国で今本当に必要なのか疑問だからです。その理由はインフレ率です。MMT理論では景気浮揚のための財政政策はプライマリーバランスを無視しても良いという事が言えます。しかしインフレ率が2%優に超えている現状ではその理論でも否定されます。10月のCPIは6.2%でした。更なる財政政策はインフレを加速させる可能性が高いです。

次に日本の財政政策について。政府の経済対策の規模が財政支出ベースで55.7兆円程度となりました。民間資金を加えた事業規模は78.9兆円と過去最高規模です。日本はインフレが低いです。つまり私は基本的に日本の財政政策については肯定的です。しかし遅すぎるのではないかと考えています。緊急時の財政政策は止血の為に必要です。つまりパンデミックの影響で沢山の飲食店などが潰れました。

それを防ぐ為にはもっと早くやるべきではなかったのかと考えるわけです。また岸田政権は衆議院選挙で単独過半数を得たとは言え、私は良い印象がありません。特にSPACを採用する事について誰にそそのかされたのか分からないですが安易に新しい言葉を使いたいだけというように感じられます。そもそもIPO制度とは投資家保護の元、健全な市場を保つために作られている制度です。

情報開示をしっかりとしている企業だけが上場できるようにする制度と言っても過言ではないでしょう。つまりSPACのようなチャラチャラとした上場制度を採用してしまうと、ゴミのような企業が上場される可能性が高く結果的に投資家保護が守られずマネーゲームだけが起こってしまうと考える訳です。このように岸田政権に対して不信感がある為、財政政策に関してもアピールだけの印象に映ります。

話は変わり12月のFOMCまで少し相場は荒れるかもしれません。最近FRB高官が相次ぎテーパリングの前倒しについて発言しています。テーパリング自体11月に開始したばかりなのに、インフレ率の高進が影響しているのでしょう。次のFRB議長がパウエル議長でもブレイナード理事でもハト派ですが何処までタカ派の意見を抑えられるか疑問です。ハト派とタカ派で意見が対立する可能性を言及します。

ECBも同じ構造です。ラガルド議長はハト派を徹底させていますが、ワイトマン・ドイツ連銀総裁はインフレに対して警戒的です。FRBもECBも議長はハト派で一貫しているものもタカ派の意見が目立ち始めています。個人的にはインフレは恒常的になりつつあり、そのインフレを抑える選択肢を作る為、FRBはテーパーを早め来年3月には利上げできる体制にするべきだと考えています。

今週もお疲れ様でした。今週は久しぶりにネットゲームをやってみました。続けるかどうかは分かりませんが久しぶりにプレイして楽しいです。という事で余り飲みには行かなかった週でした。来週も宜しくお願いします。良い週末をお過ごしください。

2021年11月2週振り返り(怒りのマーケット)

おはようございます!週間ではダウ平均が0.63%安、S&P500が0.31%安、ナスダック総合が0.69%安とそろって6週ぶりの反落となりました。

今週水曜日に発表された10月CPIは6.2%と予想5.8%前回5.4%を上回りました。また火曜日に発表された10月PPIは8.6%と予想8.6%前回8.6%と一致も高水準を維持しています。つまりインフレ指標は非常に高い水準となってきた事が分かります。果たしてこのインフレ高進が一過性と言えるかどうかは将来になってみないと分かりませんが、このインフレを現時点でFRBは許容しています。

また政府もインフレに懸念を示しましたが、大規模財政政策については現状変更なく進める方針です。私はFRBも政府も失策しているのではないかと考えています。まずFRBは最大雇用の為に出来るだけ緩和措置を引き延ばしてきました。インフレについても一過性を繰り返し、サプライチェーンの目詰まりが収まるとのメッセージを継続しています。

しかし、インフレの要因はサプライチェーンの目詰まりだけではありません。他、中国の電力問題、エネルギーコストの上昇、賃金の上昇、つまり4つの要因があります。その内致命的なのが賃金の上昇です。賃金の上昇は継続性があり、いったん上昇し始めると止まらないのです。それが起こりつつあり、私は果たしてインフレが本当に一過性なのか疑問に思っています。

2019年7月パウエル議長は『予防的利下げ』により景気を浮揚させました。しかし今は『予防的利上げ』が必要な時ではないかと考えるわけです。足元のインフレ率は6.2%とインフレターゲットの2.0%を大きく超えています。そして今年中は更に加速するでしょう。だったらテーパーを早め、来年頭には利上げできる準備をするべきだと考えるわけです。

来年6月までだらだらとテーパーを続ける意味はありません。つまり政策の柔軟性が無くなっていて、ただインフレするのを指をくわえて眺めているのが今のFRBなのです。そんなFRBを私は信任しません。そして政府、インフレ率が2%を超えている時点で財政政策は止めるべきです。それはMMT理論でさえ説明されています。こんな時期に大規模財政政策を掲げるなど国民をインフレにより苦しめるだけです。

いずれにせよ、FRBも政府も再考の余地があるにもかかわらず、一旦進めた事だからと変更しようとしない訳です。そしてそれが今のインフレ高進の原因と言って良いでしょう。それに対してマーケットは怒っています。株式マーケットは来年6月まで5000億ドルの資金供給とゼロ金利が続く事によって堅調ですが、債券マーケットはフラットニングが起きており、早期政策金利引き上げを要求しています。

このインフレは良くないよと、マーケットが利上げを要求し始めているのです。そして5年ブレークイーブンインフレ率は3.11%と過去最高に達しました。マーケットはインフレを一過性と見なくなってきているのです。CME fedwatchでも来年6月までに1回の利上げを見込んでいます。マーケットがFRBを信任しなくなってきているのです。私も現状FRBを信任できません。

今週もお疲れ様でした。今週は小規模なオフ会をして楽しみました。お気に入りのシガーバーで葉巻を吸ってリラックス出来ました。葉巻は最高ですね!来週も宜しくお願いします。良い週末をお過ごしください。

2021年11月1週振り返り(金利回り)

おはようございます!週間ではダウ平均が1.42%高、S&P500が2.00%高、ナスダック総合が3.05%高とそろって5週続伸しました。

金曜日に発表された10月雇用統計は良好な結果でした。非農業部門雇用者数は53.1万人と予想45.0万人前回19.4万人を上回り、また前回19.4万人も31.2万人に上方修正されています。失業率は4.6%と予想4.7%前回4.8%を下回っていていずれもポジティブでした。懸念された平均時給の高騰も0.4%と予想0.4%と一致し前回0.6%を下回りました。

パーフェクトな結果を受けて米国主要3指数は史上最高値を更新して引けています。しかし疑問なのは米国10年国債利回りで1.455%まで低下している事です。通常景気がよければ長期金利は上昇します。それが10月後半に1.7%前後を付けた後から目に見えて低下しているのです。長期金利は2つの要素に分解できます。実質金利と期待インフレ率です。

つまり以下の式で表せます。長期金利=実質金利+期待インフレ率。長期金利と実質金利はマーケットが決めますので期待インフレ率が逆算から導かれます。此処で今の10年期待インフレ率は2.54%です。つまり未だFRBのインフレターゲット2%を上回っています。また趨勢が分かりやすい5年期待インフレ率は2.87%と高水準をキープしています。

では何故長期金利が低下したかですが、上記の式に当てはめると実質金利の低下が原因になります。ここで、実質金利≒FF金利、と言えます。つまり実質金利とは政策金利の期待値なのです。それが低下した事により長期金利が低下したことが分かります。では何故政策金利の期待値が低下したかですが、それは各国中銀の姿勢によるものです。

今週は、RBA(オーストラリアの中央銀行)、FRB(米国の中央銀行)BOE(英国の中央銀行)の政策金利発表がありました。サプライズは3行とも非常にハト派の見解を示した事です。まずRBAは2023年末まで利上げを行わないという事を示唆しています。FRBも雇用の最大化を最重要課題として挙げました。BOEは大方の予想を覆し利上げを行いませんでした。総じてハト派だった事が分かります。

この3行のハト派姿勢により早期利上げ期待が急激に低下したわけです。それが実質金利を急低下させ、特にに2年債などの短期の利回りを低下させました。長期金利もそれにつられて下落したという事です。これが今週金利回りに起こったことです。何故ここまで金利回りを説明したかと言うと金利は株価を説明する重要なファクターだからです。長期金利が低下するなら株価の高いバリエーションも説明されます。

つまり今のPERがパンパンに膨らんだ水準も肯定されるわけです。逆説的に言うと、長期金利が急上昇すれば株価は下落します。ではそのきっかけは何になるかですが、やはりインフレ率になります。マーケットコンセンサスを上回るインフレ率が示された場合は長期金利が上昇し、株価が下落するという事です。ですからまず来週に発表される10月CPIに注目しています。

10月CPIの前年同月比の予想は5.8%と前回5.4%を上回る数値です。更に予想を上回る数値が出た場合、期待インフレ率の上昇により長期金利が上がります。ですから来週の10月CPIは非常に重要な指標になってくることが分かります。今株価は金融緩和継続によりバブルと言って良い程上昇しています。私はそれを否定しませんが、いつ崩れるかにも注目しています。

今週もお疲れ様でした。ホルモンを食べに行ったり、スナックに行ったり、少し開放的に過ごしています。今まで我慢してきたので、その反動が来ています。もう少し自粛したいと思います。来週も宜しくお願いします。良い週末をお過ごしください。

2021年10月5週振り返り(見誤りと謝罪)

おはようございます!週間ではダウ平均が0.40%高、S&P500が1.33%高、ナスダック総合が2.70%高とそろって4週続伸。10月月間ではダウ平均が5.84%高、S&P500が6.91%高、ナスダック総合が7.27%高となりました。

完全に見誤り。私は10月5日に相場見通しを弱気にして以来、見通しと違い株がスルスルと上がり続けるのを見守るしかありませんでした。そして米株は金曜日史上最高値を更新して引けています。まずは自分が見通しを間違えたことを謝罪します。インジケーターは原油と長期金利でした。この2つが予想通りに動けば見通しは堅持するつもりでした。結果は原油は上昇トレンドのまま、長期金利はフラフラという感じです。

私の想定は高いインフレをマーケットが懸念するというシナリオでした。所謂スタグフレーション懸念というものです。もう少し言うとインフレにより企業業績が圧迫され、更にインフレを防ぐ為の利上げにより景気後退が起こるというシナリオです。原油はインフレを見る良い資産ですし、長期金利は期待インフレを表す指標なので注目していたわけです。

そして原油は想定通りに上がっていきました。長期金利は想定以上に不安定な動きをしています。金利回り、足元ではフラットニングが起きています。2年債利回りが10年債利回り以上に上昇しているという事です。これはFRBの利上げの早期化を見込んでいるのと、また景気が鈍化することを見ているという事になります。また20年債利回りと30年債利回りが逆転するなど債券は景気回復鈍化を見ています。

他国に回ると、オーストラリアではイールドカーブコントロール(YCC)対象の3年債が急騰しました。0.1%で固定するはずが1.21%まで急騰したのです。これはCPIが3.0%になった事とコアインフレが予想を上回った事によりYCCが維持できないとの見方によります。つまりマーケットはRBAに緩和金融政策を維持できないとメッセージを送ったわけです。その理由がインフレなのです。

また欧州では今週ECB理事会がありましたが、ラガルド議長もインフレは来年まで続くと認めました。10月の欧州消費者物価指数は4.1%と予想3.7%前回3.4%を大きく上回っています。この調子でインフレ高進が続くと確実に利上げが必要ですが、ラガルド議長は将来の利上げを否定しています。しかしマーケットは来年後半の利上げを織り込んでいます。

今度は為替の動きを見ると、米国FRBの早期利上げを見ているように感じます。ユーロドルは先週金曜日急落して年初来安値水準で推移しています。またドル円も上昇して終えています。つまり原油、金利、為替を見る限りインフレ高進に怯えている事は明確です。しかし株だけがインフレヘッジ資産だと言わんばかりに上昇しているのです。

高値を更新し続ける株に私は違和感を感じていますが、マーケットが正しいのです。それが例えバブルだとしても。では株価を構成する違う要素、実際に出てきた企業業績はどうだっかですが、結論から言えばまちまちでした。印象的なのはアマゾンの決算。労働力不足、従業員コストの上昇、世界的なサプライチェーンの制約、運賃と輸送費の増加、により来期の利益が0-30億ドルになるとの見通し。

着地もEPS、売上高を落とし、予想も下回るという最悪の決算でした。株価が10%落ちてもおかしくない決算。しかし実際は2.15%安で引けています。これを見て私は、カネ余りの怖さを感じたわけです。ただし見通しは暫く弱気を維持します。それは意地を張るわけではなく何時膨らんだ風船が弾けるか分からないからです。

前述の通り株以外の資産クラスはギクシャクしてきています。そんな中株価の高値更新についていくのは怖いです。これから見ていく指標は、原油、5年ブレイクイーブンインフレ率(BEI)です。また10月雇用統計の平均時給、10月CPIに特に注目しています。9月の指標はまだ原油が急騰した前の指標なので次回指標の上昇に注目するわけです。

今週もお疲れ様でした。今週は2回通いのスナックに歌いに行きました。何時間も歌うとこなれてくるもので大分歌い方を思い出しました。楽しかったです。来週も宜しくお願いします。良い週末をお過ごしください。