2022年12月5週振り返り(マネーの縮小)

おはようございます!年間では、ダウ平均が8.78%安、S&P500が19.44%安、ナスダック総合が33.10%安とそろって4年ぶりに反落しました。

年の瀬の12月29日、私は相場見通しを強気から弱気に変更しました。私は10月13日に株価がボトムを打って以来、徐々に株式のウェイトを上げてきました。しかし、降りたのです。株式のウェイトを20%まで下げる決断をしました。何かがおかしい、そう感じるようになったからです。その要因はやはり日銀の実質利上げに寄るものではないかと考えています。日銀政策決定会合以来マーケットはギクシャクしています。

特に米国10年国債利回りと為替の相関性が崩れていました。金もそうです、ドル安に動いている為、金利上昇にもかかわらず堅調です。何かがおかしい、その違和感は其処に在りました。推測するに、利上げに寄り日銀の最後の緩和マネーが縮小し始めた可能性があります。FRBの来年の見通しはマーケットコンセンサスよりもタカ派です。ECBは信じられないくらいにタカ派を堅持しました。そして日銀でした。

マネーの流れなのです。日銀政策決定会合以来、マネーが縮小している事が感じ取れました。そしてそれは最も換金性の高い株式、GAFAMなど大型ハイテク株に向かっています。例えばテスラ、下げ止まりません。例えば最後の砦アップル、2021年6月以来の安値を記録しています。急激にマネーが縮小しているのです。ナスダックは年初来安値を更新し2020年7月以来の安値となりました。

マネーの流れに逆らってはいけません、身をゆだねるのです。ならば強気だった見通しを弱気に変えるべきです。そもそも私はマーケットと同じで、来年FRBがピボットすると考えています。つまり来年後半には利下げもあり得るという事です。CPIが急激に下がり、ソフトランディングが達成されると考えているからです。しかしならが、今のFRBを始めとする中央銀行は私の想定以上にタカ派です。

FOMCの時、若しくはECBの時、見通しを変えられたかと言うと私には出来ませんでした。やはりラストピースの日銀の実質利上げを経てマーケットがギクシャクしてから判断したのです。今回は多少の損を出しました。ただし要因としては為替がほとんどを占めています。株価ではS&P500で3750位で買っているのでそれを下回っていません。為替は円高が進んだ為に5%程度ロスしています。

ただし、為替はゼロサムゲームの為、長期投資では考慮すべきファクターではありません。為替まで考慮してボトムを探り外株を買うとなると、それはもう無理ゲーだと私は考えるからです。其れよりもしっかりと株価の方向性で相場見通しを変更していった方が確実です。そして今回の相場見通しもしっかりと自信を持って判断しました。例え此処から上がったとしても此処はカットした方が良いポイントだという事です。

私は12月29日まで確かに強気でした。しかしそれに拘ってはいけないのです。状況が変わり、今自分のポジションの心地よい状態がどのくらいの株式のエクスポージャーか、常に考えるべきなのです。私はマネーが逃げている間はそれに逆らってはいけないと感じました。だから株式のエクスポージャーを20%まで下げたのです。そしてまた上昇トレンドが確認できるときにエントリーしたいと考えています。

今週もお疲れさまでした。年末飲みたい放題、頑張りました。サロンメンバーと何人も飲みました。久しぶりに会う方もいてとても楽しかったです。年始は特に予定がないのでゆっくり過ごしたいと考えています。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。

2022年12月4週振り返り(日銀の政策ミス)

おはようございます!週間では、ダウ平均が0.86%高と3週ぶりに反発した一方、S&P500が0.20%安、ナスダック総合が1.94%安とともに3週続落しました。

今週のサプライズは日銀が政策決定会合でYCCの変動許容幅を0±0.25%から0±0.50%へ引き上げたことでした。元々上限の0.25%で張り付いていた10年国債利回りは急騰し0.374%と上昇しています。つまり利回りは上昇した訳です。当たり前ですが利回りが上昇したという事は利上げであり、経済に悪影響を及ぼします。しかし黒田総裁はこれは利上げではなく、更に経済に好影響を与えると言う意味不明な釈明を繰り返しました。

元々黒田総裁はYCCの引き上げは利上げに当たると9月に明言しており、前言を撤回することなく矛盾した行動をとりました。更に市場との対話を無視して、サプライズで利上げを行ったことにより市場からは信頼を失いました。結局円安を懸念する財務省からの指示で動く岸田総理からのプレッシャーで今回の利上げを行ったとしか推測できません。つまりそもそも日銀は重要な事項であるその独立性はなく、政府の傀儡であったと言えるでしょう。

亡くなった安部さんの影響が少なくなり、財務省が我先と増税に動いたと同時に、アベノミクスも終焉を告げました。金融緩和はこの国には必要です。金融緩和があってこの程度の経済成長なのです。金融緩和が無くなれば、住宅ローン金利や中小零細企業の貸出金利は上昇し、ローン破綻者が出てきます。そして一旦破綻してしまうと、元には戻せないのです。だから金融緩和が必要なのです。

しかし安部さんが亡くなったのをきっかけに国は悪い方向に進んでいます。増税、そして利上げ、それ自体を否定はしません。しかし今この不景気の中でのそれは経済合理性を無視しています。小さな政府、大きな政府、どちらが良いかと言うのはナンセンスです。景気が良い時は小さな政府を目指し、景気が悪くなったら下支えするために大きな政府を目指すべきなのです。

そして今明らかに景気は悪いです。そういう時は金融緩和と同時に財政政策を行う必要があると考えます。ただし基本はインフレ時には大規模な金融緩和や財政政策を行うべきではありません。ただ日本のインフレは円安から来る輸入物価の高騰によるものです。賃金インフレが起きていない日本は今は金融緩和と財政政策は行えるはずです。つまり今は少なくとも増税や利上げを議論する時期ではないはずなのです。

話は変わりYCC=利上げの影響は当然、ドル円の急落を招きました。それは外貨建て資産を運用する我々には悪影響です。ドル円は10月の高値の152円から現在の132円まで20円下落しています。ピークから13%下落している訳です。それは当然ですが外貨建て資産の目減りを意味します。ただし我々は長期投資において為替は考慮すべきではないファクターだと考えています。

為替は長期ではゼロサムゲーム、株価(S&P500)は長期では年利7%のリターンを生むプラスサムゲームだからです。それよりも長い目で株価の底を拾っていくことが重要です。私は11月4日に相場見通しを強気に変更しました。株価では底を拾っていますが、為替のマイナスリターンが響き、パフォーマンスは良くないです。しかし、長期で見れば買い場だと私は考えています。

今週もお疲れさまでした。クリスマスですね!私は美味しいワインとウイスキーを買って楽しんでいます。家でのんびりします。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。

2022年12月3週振り返り(FRBへの信認低下)

おはようございます!週間ではダウ平均が1.66%安、S&P500が2.08%安、ナスダック総合が2.72%安とそろって2週続落しました。

注目のFOMCは50bpsの利上げでFF金利を4.25%としました。過去4回連続の75bpsの利上げから利上げ幅を減速しています。23年末ドットチャートは5.1%と前回の4.6%を上回る水準、ターミナルレートは23年末ドットチャートと一致とし来年の利下げを否定しました。しかしマーケットはFRBを信任していません。FOMC後もCMEfedwatchではターミナルレートは4.75%程度、来年後半の利下げも織り込んでいます。

何故マーケットはFRBを信任しないのかは、直近のFRBの態度が変化し続けているからと言えます。50bpsの利上げとマーケットのコンセンサス取っていたのに75bpsの利上げを行ったり、毎回ドットチャートを引き上げたりと、見通しが変わり続けているのです。それは状況次第と言えば聞こえが良いですが、マーケットは毎回それに振り回されるわけで、繰り返されるとFRBの信認が低下してしまうのです。

CPIなどのデータから読み取れることは、確実なインフレ低下です。特に製造業の景況感の悪化のスピードは顕著でそれがインフレ低下を招いています。FF金利は2.0%~3.0%の間と推測される中立金利を確実に上回る水準まで達していて、今後は確実にインフレが収まる事を示しています。最も印象的なデータはコアCPIの前月比で、0.2%と年率換算すれば2‐3%程度のインフレ率にまで下がってきていることが分かります。

つまり前回までのFF金利3.75%という水準でさえインフレを急激に冷やす効果が証明されたのにも関わらず、今回で4.25%まで上げ、更に5.00%までターミナルレートを示したのは現実にそぐわない印象を受けるのです。データ次第、パウエル議長は繰り返しその言葉を発しています。しかし果たして政策判断が本当にデータ次第なのかと言う事をマーケットは疑っているのです。

良く無い兆候です。本来FRBはマーケットと対話をし、コンセンサスを醸造していくものです。しかしFRBの言う事をマーケットが信じられ無くなれば、FRBはマーケットにコンセンサスを醸造できなくなります。今正にそれが起こっているのです。ではどうすべきだったか、ですがもう少し現実に基づいた発言をするべきでした。ドットチャートを下げるべきだったとは言いませんが、ドットチャートは下がる可能性がある等、留意するべきなのです。

来年の利下げについても頑なに否定するわけでなく、今の所は利下げは考えていないがその可能性は否定しないなどと柔軟な発言をするべきでした。マーケットはFOMC当日はフラフラしていましたが、翌日大きく値を下げる事となりました。それは決してファンダメンタルの何が変わったというわけではなく、マーケットがFRBを信任できなくなったことの査証だと考えています。

個人的な予想ではCPIは来月も顕著に下がり結果FRBは2月のFOMCで25bpsの利上げを行うと考えています。その後もCPIは下がり続け3月は若しかしたら利上げの打ち止めを示唆するかもしれません。そうなったら果たして12月にパウエル議長が言っていた事は何だったんだという事になってしまいます。ですから繰り返しますが、オプショナル、つまり選択肢をFRBは用意するべきだったのです。

データ次第では分かりません、インフレ率の低下が顕著だった場合利上げを停止する等の発言が必要でした。今私のパウエル議長の評価は非常に低いです。昨年にピボットが遅れた時と同じ印象を受けます。だからマーケットが下がったのです。株価がどうのと言うよりはFRBとマーケットの距離が離れてしまったという事が問題なのです。

今週もお疲れさまでした。今週末は山形にサロンメンバーを訪ね旅行します。サロン内でのレスポンスは若干遅れる可能性がありますがご了承ください。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。

2022年12月2週振り返り(楽観的)

おはようございます!週間では、ダウ平均が953.42ドル安(-2.77%)、S&P500が3.37%安、ナスダック総合が3.99%安とそろって3週ぶりの反落となりました。

先週発表されたISM製造業景況指数は49.0と好不調の節目の50.0を割り込みました。一方今週発表されたISM非製造業景況指数は56.5と堅調をキープしています。内訳も製造業の価格指数43.0に対して非製造業の価格指数70.0、製造業の雇用指数48.4に対して非製造業の雇用指数51.5と対照的です。雇用統計も失業率3.7%と変わらず、非農業部門雇用者数26.3万人と予想を上回っています。特にブルーカラーの雇用が堅調です。

これらが示す事実は、労働集約的な非製造業は雇用が足りず未だ価格上昇圧力が強いと言う事でしょう。原因はコロナ禍によって米経済が未曾有の事態に陥り、サービス業が製造業よりも格段に大きな打撃を受けた為、まだ挽回の余地があるからです。米国では、サービス生産がGDPの約60%を、モノ生産は約32%(残りはビルや橋などの構造物生産)を占めています。

ただ過去を振り返ると、景気の拡大・縮小を左右するのはモノ生産です。サービス生産の変動はずっと小さく、縮小に陥ることはごくまれなのです。サービス生産が全く落ち込まなかった景気後退期は何度もあり、一例として2001年3月や1990年7月に始まった後退期が挙げられます。つまり製造業の悪化だけで米国は景気後退に陥る可能性が高く、それはインフレ率の低下を示しているのです。

では市場回りはどのように景気を判断しているでしょうか。まず2年国債利回りの4.305%に対して10年国債利回りは3.556%と深い逆イールドで景気後退を織り込んでいます。そして10年国債利回り、つまりリスクフリー金利の低下にも関わらずナスダックは軟調です。またWTI先物は70ドルと年初来安値まで下落しています。つまり原油はインフレに対しては親和的な水準と言えるでしょう。

ただ結局はFRBの舵取り次第と言えます。つまり利上げのペースとターミナルレートの水準です。個人的にはターミナルレート4.5%以上は過剰な利上げと見ていますが、CMEfedwatchでは2月50bpsの利上げでターミナルレート4.75%がコンセンサスとなっています。私はインフレ率が来年2月には大幅に低下していると考えているので、2月の利上げ幅は25bpsと見ていますが、結局はインフレ指標次第と言えるでしょう。

グローバルで見れば、今週カナダ中銀は政策金利4.25%で利上げ停止の可能性を示唆しました。またオーストラリア中銀は25bpsの利上げで3.10%とし、ブラジル中銀は13.75%で利上げ停止しています。つまり少なくとも利上げの停止が見え始めたのは確かです。一方FRBは他中銀よりもタカ派と言えるでしょう。それは先述の通り米国経済が比較的まだ堅調だと言う理由からだと思います。

このような事から導かれる答えは、先週の振り返りで示した通りソフトランディングの可能性はまだ十分あるという事です。勿論それはFRBの舵取り次第ですが、パウエル議長も利上げし過ぎのリスクについては十分考慮しているはずです。だから私は楽観的なのです。そして目先では来週のCPIでデータを確認し、FOMCでパウエル議長がどの様な発言をするか注目しています。

今週もお疲れさまでした。今週は久しぶりにフグを食べました。やはり冬のフグは美味しいですね。ひれ酒を沢山飲んで若干酔い過ぎました。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。

2022年12月1週振り返り(ソフトランディング)

おはようございます!週間では、ダウ平均が82.85ドル高(+0.24%)、S&P500が1.13%高、ナスダック総合が2.09%高とそろって2週続伸しました。

注目の11月雇用統計、非農業部門雇用者数は26.3万人と予想20.0万人を上回るも前回28.4万人を下回りました。また失業率は3.7%と予想3.7%前回3.7%と一致しています。更に平均時給は前年同月比5.1%と予想4.6%を上回るも前回5.6%を下回りました。思ったほど悪化していない、それが率直な感想です。そもそも何故雇用統計が重要かですが、このようなロジックのもとにあります。

まずそもそも我々が注視しなければならないのがインフレのピークアウトとその鈍化のペースです。そしてそのインフレは個人消費に掛かっています。雇用が安定的ならば、その分消費に回ります。つまり雇用の悪化はインフレの鈍化のペースに影響するのです。住宅指標やその他ISMなどのソフトデータはここ数か月著しく悪化の兆候を見せています。そして最後の砦が雇用なのです。

私は常に自分がパウエルFRB議長だったらどう考えるか、どう行動するか、どう発言するかを考えています。そして彼はデータ依存です。この雇用統計が表す現実は依然インフレの鈍化のペースは緩やかだろうと推測するでしょう。つまりまだ利上げのピークは遠いと考えるわけです。ただし、雇用以外のデータの悪化が顕著であることから、インフレ抑制のために思ったよりも雇用の悪化は必要ない可能性も考慮するでしょう。

つまりソフトランディングの可能性はまだ残っていると考えます。雇用の悪化はインフレ鈍化に対して必要係数ではあるが絶対係数かどうか、つまり失業率のターゲットが5%だったのが4.5%程度で済むかもしれません。今FF金利は3.75%で十分中立金利以上の金利水準に達しています。そして今月のFOMCで50bpsの利上げをし4.25%とするでしょう。そしてその効果がどの様にインフレ率に作用するか様子を見たいと考えるでしょう。

ただ現実には雇用の悪化のペースは思った以上に遅いです。つまりインフレの鈍化のペースは遅い可能性があります。しかしこれ以上早いペースでこの水準から利上げをしてしまうと、一気に経済が崩れてしまう可能性も高いのです。ですから手段としては、経済の悪化、インフレの鈍化を確認しながら緩いペースで利上げしていくと考えられます。勿論データ次第ですが来年2月の利上げは25bps程度に抑えられるかもしれません。

結局今後出てくるインフレ指標次第なのです。ただし、マーケットは十分それを織り込んだと考えています。6月のターミナルレートのコンセンサスは3.5%でした。更に来年前半の利下げまで織り込んでいたという状況です。それは今にしてみれば非現実的な想定でした。今のターミナルレートのコンセンサスは5%程度、来年前半の利下げは勿論織り込んでいません。

つまり十分将来を織り込んだマーケットの水準が今の水準ならば株価は10月でボトムを打ったと考えられるのです。私は10月14日から段階的に株式のエクスポージャーを上げて11月4日に強気、つまり60%まで上げています。そしてそれはこれから5年のボトムだった可能性が高いと考えています。あとはパウエル議長の腕を信じるだけです。ソフトランディングの可能性は十分あると考えます。

今週もお疲れさまでした。今週は久しぶりに旧友と食事をしました。VALUと言うコミュニティの友人です。もう5年も前になりました。知ってる方も少なくなってきていますが、私が世に出るきっかけとなった場所なので愛着があります。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。

2022年11月4週振り返り(新しい相場)

おはようございます!週間ではダウ平均が1.78%高、S&P500が1.53%高となり、ナスダック総合も0.72%高とやや小幅な上昇にとどまったものの、3指数がそろって反発しました。

米国11月総合PMIは46.3と予想48.0前回48.2を下回りました。一方ドイツ製造業PMIは46.7と予想45.0前回45.1を上回っています。このことから欧州と米国の景況感の差異が無くなってきている印象です。先に悪化していた欧州の景況感に米国が追いついたという事でしょう。つまり一方的なユーロ安ドル高は終わったと言えます。そしてドル安は株高を支援します。ただドル安による円ベースでの米株のパフォーマンスの劣化は致し方がありませんが懸念事項になります。

ところでFRBは今ターミナルレートを重要視しています。多分4.75%~5.00%辺りに決着するでしょう。それは私が1年前に予想したレートの上限(4.00%~5.00%)でもあります。6‐8月のサマーラリー時は市場のコンセンサスのターミナルレートが3%台でした。それは余りにも緩和的で楽観的と言えました。今はターミナルレートを十分織り込んみ、更にインフレ率が低下傾向と言う状況でのラリー、そこに差異があります。

株が上昇している本質的な理由は、FRBの4回にわたる75bpsの異例の利上げによりインフレ率がピークを打ち低下傾向になったからです。中立金利は2.25%ではなさそうですが、3.00%よりは下という事が推測されます。その理由はFF金利が3.00%を越した後から、景況感を示す経済統計が急速に悪化しているからです。要するに、FRBは昨年ピボットが遅れましたが、それを何とか取り戻したという状況と言えるでしょう。

今後のリスクはFRBの利上げのオーバシュートですが、『当局者は急速な利上げによるリスク増大を認識』とFRB自体もそれを意識しています。『当局者は利上げのペースの減速が近く適切になると認識』とも示すように今後は利上げのペースはより慎重になる可能性が高いです。勿論『複数の当局者は以前の予想より高いターミナルレートを予想』とターミナルレートの上方修正は示唆していますがそれも織り込み済みでしょう。

またEPSの低下も起こる可能性は高いですが、それも事前にかなり織り込まれてると考えています。セクター等で考えると、やはりナスダックは居心地が悪いです。GAFAMは成長鈍化、グロース株は金利に弱いからです。そして金利は恒常的に高くなる可能性が高い訳です。一方シクリカル・バリューがアウトパフォームしそうですが、そもそもMSCIコクサイはS&P500よりもGAFAMの影響を受けにくく、更に欧州株が入る事によりバリューの恩恵も受けます。つまり今の所はMSCIコクサイで十分です。

ところで、そもそも何故昨年FRBのピボットが遅れたか、それは2020年ジャクソンホールでの期間平均インフレ率の採用にあります。2020年1月インフレは緩やかでかつ、最大雇用を実現していました。そこで起こったことはマイノリティの雇用の拡大でした。ヒスパニック系、黒人、障碍者、前科者の雇用が拡大したのです。FRBはその淡い思い出を引きずって期間平均インフレ率を採用しました。雇用を優先した訳です。最大雇用が実現した後に起こるマイノリティの雇用拡大を夢見てピボットが遅れたのです。

私はその当時それに苛立っていました。昨年10月に私が相場見通しを弱気に変えた頃にFRBがピボットしていれば、今のような深いリセッションは訪れなかったでしょう。12月まで粘ってしまった、それが致命的でした。しかし過去を責めても致し方がないですし、その後の利上げのペースは合格点だったと思います。いずれにせよ、インフレ高進と言うテーマは終わった可能性が高いです。そして新しい相場が始まろうとしています。

今週もお疲れさまでした。今週は43歳の誕生日を迎えました。実感としては歳を取ったなと言うところでしょうか。サロンを始めたのが39歳、だいぶ大人(笑)になった気がします。此れも皆様のおかげだと考えています。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。

2022年11月3週振り返り(休息の日々)

おはようございます!週間ではダウ平均が2.17ドル安(-0.01%)、S&P500が0.69%安、ナスダック総合が1.57%安とそろって反落も、月初来ではダウ平均が1012.74ドル高(+3.09%)、S&P500が2.41%高、ナスダック総合が1.44%高とそろって2カ月続伸ペースとなりました。

今週は特に目立った材料もなく相場も凪で終わっています。来週も同じく目立つ材料もなく、相場は時間調整となる可能性が高いです。来月初にはまた11月雇用統計があります。今月と同様に悪化が確認されれば相場は堅調となるでしょう。そもそも何故雇用の悪化が株式相場を後押しするかと言うと、雇用が悪化すれば消費が悪化するからです。そうなれば消費者物価指数、つまりCPIは低下するのです。

ここ数か月FRBは前例のないペースでFF金利を引き上げています。FF金利が3.00%を越した後、急速に経済指標が悪化し始めました。それが利上げの効果です。中立金利、つまり緩和でも引き締めでもない金利は3.00%以下だと言う事が分かったのです。FRBは今月更に75bpsの利上げをしてFF金利を3.75%としました。このことにより更に金融引き締め効果が表れてくると推測されます。

ソフトデータは悪化を示しています。ツイッターを始め、メタ、アマゾン、ロクなどのグロース銘柄に至るまで人員削減を発表しています。此れは少なくとも雇用には悪影響です。この辺が来月の雇用統計にどう出るか注目しています。そして来月中旬には11月CPI、更に12月FOMCもあります。次回FOMCはデータ次第ですが利上げ幅の鈍化を予想しています。利上げ幅は75bpsから50bpsへと変わるでしょう。

ターミナルレートもブラード総裁が最低5.00%、更に7.00%まで視野に入れていると発言していますが、私はそこまでのターミナルレートは必要ないと考えています。それはCPIの低下が始まったからです。前述の中立金利以上の金利は急速に消費を冷え込ませています。住宅価格も反映は遅いですが、足元のデータはかなり悪化しています。となればターミナルレートは高くても5.00%程度になると言うのが私の考えです。

私は10月の安値で株価は底を打った可能性が高いと考えています。そこから私は徐々に株式のウェイトを上げて、今は60%と強気を維持しています。勿論不確実性の元、見通しを変える可能性もありますが、少なくとも今は強気が心地よいです。先の事は分かりません、相場の判断とは今ある所与の材料から判断するべきなのです。そして新しい材料が加わった時見通しを変えていきます。

此処が非常に難しいのです。人は未来を妄想します。其れは相場に向き合う態度としては無意味です。先の事など分からないのです。コロナショックが起こる事を誰が事前に予想できたでしょうか、スタグフレーションが起こる事を誰が事前に予想できたでしょうか。起こってからでも遅くないのです、判断をするのは。つまり相場を判断するためには、ただただファクトを集めていけば良いのです。

今週もお疲れ様でした。先週末はATS bandの合わせがありました。とても楽しかったのですがバンマスとして仕事を抱えすぎてキャパオーバーになってしまいました。非常に反省しています。次回以降メンバーに仕事を振りたいと思います。良い勉強になりました。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。

2022年11月2週振り返り(祈りは通じた)

おはようございます!週間ではダウ平均が1344.64ドル高(+4.15%)、S&P500が5.90%高、ナスダック総合が8.10%高となり、3指数がそろって大幅反発しました。

10月CPIは前年同月比7.7%と予想8.0%前回8.2%を下回りました。10月コアCPIも6.3%と予想6.5%前回6.6%を下回っています。インフレは明らかなピークアウトを示したと言って過言ではないでしょう。私は正直ほっとしました。11月4日に相場見通しを強気に変更した理由は、経済指標の悪化や労働市場の鈍化でした。経済指標に関しては特に住宅指標の低下が目立ちコアインフレの40%を占める家賃が下落することが考えられました。

また失業率が3.7%に悪化したことにより賃金インフレが収まる事も想定出来ました。つまり今回のCPIは結果通り低下することを想定していたわけです。しかし経済指標は予想するものではありません。私はCPI発表まで祈りをささげていたのです。自分の最大限の知性を使い、相場に向き合う事が私の仕事です。そして今回は、その知性がマーケットをビートしたと言えるでしょう。

今回の10月CPIはマーケットの転機と考えています。いままでしつこかったインフレが、FRBの引き締めによって収まり始めたと言えるからです。もう少し言うと、FF金利が3.00%を超えたあたりから急速に経済指標が悪化し始めています。つまり中立金利は2%台だったという事が推測できます。そしてFRBは先週更にFF金利を3.75%まで引き上げています。此れにより更にインフレは低下する可能性が高いのです。

私は1年前からざっくりFF金利のピーク、所謂ターミナルレートが4‐5%の範囲に来れば整合性がつくと考えていました。それがCPI発表前だとCMEfedwatchによると5%を超えていました。少し高すぎるのではないかとも思うくらいマーケットはタカ派を織り込んでいたと言えるでしょう。しかしCPI発表後はまたCMEfedwatchでは5%以下に戻っています。そして私はやはりこの辺が落としどころと考えています。

もう少し具体的に言うと、12月50bpsで4.25%、来年2月50bpsで4.75%、程度で利上げのサイクルは終了すると想定しています。ただこれもデータ次第、CPIは勿論、それに先行する経済指標に掛かってくるでしょう。その中でも雇用統計は重要です。そしてその雇用は統計前のニュースでも悪化している事が伺えます。具体的にはツイッターやメタなどのテックのレイオフのニュースです。

此れは暫くすると統計に反映されます。つまり来月の雇用統計は更に悪化する可能性が非常に高いのです。それは消費者の消費性向と低下させる効果があります。つまりインフレが更に低下するのです。つまりFRBのインフレとの戦いはかなりの部分が終わったと言えます。勿論未だCPIは7.7%、インフレターゲットの2.0%には程遠いです。しかし、あとは粘り強くインフレが低下するのを待てば、FRBはインフレを収めることができるでしょう。

終わりが見えれば株のボトムは付けたと言ってよいでしょう。つまり10月13日の安値がボトムだった可能性が高いと考えています。10月14日から私は少しずつエクイティのエクスポージャーを弱気から強気にまで持ってきました。具体的に20%から徐々に60%まで上げています。そしてそれは今の所成功したと言ってよいでしょう。しかし判断した時は先の事は当たり前ですが分かりませんでした。ただ自分の知性に掛けたのです。

今週もお疲れさまでした。今週末は遂にATS bandの合わせがあります。中でもU2のBeautiful Dayはコーラス込みで総勢8人で合わせます。勿論来年のライブまでは時間がありますが、今まで練習してきた成果をこの合わせで発揮したいと思います。楽しみにしています。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。

2022年11月1週振り返り(あとは祈るだけ)

おはようございます!週間ではダウ平均が1.40%安と5週ぶりの反落となり、S&P500が3.35%安、ナスダック総合が5.65%安とともに3週ぶりの大幅反落となりました。

注目の10月雇用統計、非農業部門雇用者数は26.1万人と予想20.0万人を上回るも前回31.5万人を下回りポジティブでした。しかし失業率は3.7%と予想3.6%前回3.5%を上回りネガティブな内容となりました。その結果を受け、私は相場見通しを強気に変更しています。長かった、それが私の率直な感想です。昨年10月5日にスタグフレーションが訪れる事を想定し、相場見通しを弱気に変更して以来、やっと買い場が来たと考えたのです。

最近の経済指標の悪化は顕著でした。例えば10月ISM製造業景況指数は50.2と予想50.0を上回るも前回50.9を下回り、10月ISM非製造業景況指数は54.4と予想55.5前回56.7を下回っています。また10月総合PMIは47.3と予想49.3前回49.5を下回り、8月住宅価格指数は前月比‐0.7%と予想‐0.6%前回‐0.6%を下回りました。つまりFRBの利上げは確実に景気にブレーキをかけ始めているのです。そしてラストピースは雇用の悪化でした。

インフレ高進を抑えるためには、消費者がある程度痛まなければなりません。しかしそれが進んでいる傾向はありませんでした。今回発表された雇用統計は3.7%と悪化しています。それはFRBの利上げが雇用にも影響し始めたという事が言えるのです。そうなれば消費者の購買意欲低下から、インフレ高進も止まります。近いうちCPIは低下傾向となるでしょう。インフレはピークアウトするのです。

勿論FRBは来年前半まで利上げしていくでしょう。景況感も悪化していく可能性が高いです。しかし利上げのペースは鈍化し、いずれは停止します。それが見えてきたのです。今の状況を端的に言えば、最悪を十分織り込みその先を見据える状況だと言えます。ただし株価が急速にも戻るとも考えていません。コロナショック後の急速な戻りのような相場は来ないと考えているのです。つまりフラフラしながら、上を目指す展開を想定しています。

その理由はまずインフレ圧力の定着により、実質金利がマイナスになるような状況が起きえないと考えるからです。戦争や米中摩擦によるグローバリズムの後退により、世界の労働コストは高止まりします。つまり安い労働コストによる製品が少なくなるのです。そうなれば以前のような低金利を背景とした投資が行われません。それは特にグロース株に影響します。以前グロース株は戻らないと言及しましたがその考えは未だ変わっていないのです。

となると今までのようなナスダックが指数としてアウトパフォームする展開は想定できません。それよりも分散された指数のS&P500、更にMSCIコクサイを選好した方が良いです。いずれにせよ、ポートフォリオを本来の形、60/40つまり株式60%債券40%へ戻すタイミングが来たのです。勿論私の予想が絶対に当たるとは言えません。しかし不確実性の元、最良な選択肢を取ったと考えています。あとは祈るだけです。

今週もお疲れさまでした。今週は腰痛が治りかけ、少し散歩をしたり歌を歌ったりしています。あまり無理をするとまた悪化するので恐る恐ると言う感じです。歳を取りましたね。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。

2022年10月5週振り返り(ペイシェンス)

おはようございます!週間では、ダウ平均が5.72%高と大幅に4週続伸。2021年11月の5週続伸以来の長期続伸となり、上昇率は今年5月以来の大きさとなりました。S&P500は3.95%高、ナスダック総合も2.24%高となり、ともに2週続伸しています。

思考の変化が多い月でした。私は10月14日に相場見通しを変更し、株式のウェイトを20%から30%へ、そして10月26日に更に株式のウェイトを更に上げ30%から40%としています。私の相場に対するスタンスは先読みしない事です。つまり今ある所与の情報から判断し、決して将来の事を妄想しないという事を大事にしています。そして所与の情報に何か新しい情報が加わった時、相場見通しを変更します。

まず10月14日、CPI発表後の株価の反応を見て相場見通しを変更しています。CPIはコンセンサスを上回り株式市場にとってネガティブでした。当初は株価も急落していましたが、急激に折り返したことが印象的でした。それによりマーケットが最悪を織り込んだと、私は感じたのです。本当はもう少し下で買いたかったのですが、株式のウェイト20%は緊急措置、まずは30%に上げ、通常の弱気に戻しました。

そして10月26日、指標の悪化のスピードに驚き、更に株式のウェイトを30%から40%に上げ中立としました。当初はもっとゆっくりと1年ぐらい掛けて株式のウェイトを上げる予定でした。しかし、住宅指標を中心に経済指標が思った以上に悪化している事から、FRBの利上げとQTの効果が出始めた事が分かったのです。そうなればインフレ高進はもうオワコンです。インフレは収まるのです。

そして私が求めるラストピースは雇用の悪化です。雇用が悪化すれば賃金インフレは収まり、インフレは鈍化します。それが確認できれば相場見通しを強気に変更したいと思います。まずは来週の雇用統計、どのような結果が出るかは分かりませんが、それを確認して判断したいと思います。今の所、相場見通しを変更したのちは株価は上昇しており、マーケットはボトムを打った形に見えます。つまり相場見通しの変更は成功したと言えるでしょう。

しかし、それよりも私が良かったと思える事は、この1年のスタグフレーションによる株価下落を乗り切ったという事です。安堵感とも言えるでしょう。私は昨年10月5日に相場見通しを弱気にしています。そして少しいじりましたが、殆どこの1年弱気を通しました。そして今年のパフォーマンスは9月末まで3.9%となっています。指数がこれだけ下がって、プラスのパフォーマンスで乗り切ったこと、これは本当に奇跡的だと考えています。

如何にマイナスを減らすか、それがポートフォリオマネジメントと言えるでしょう。ペイシェンス、つまり忍耐が必要なのです。弱気相場は思った以上の期間続きます。そして弱気相場のうちは何を買っても儲かりません。亀のように身を閉じ、耐えるしかないのです。しかし止まない雨はありません。そして雨は小雨に変わりました。もしかしたら来週晴れるかもしれません。

そしてその変化に気づくためには、淡々とした繰り返し、静かな日々の階段を上るしかないのです。積み重ねなのです、それだけが自身を向上させます。そして私は此れからもその努力を続けます。多分、これからつまらない相場が始まります。上がったり下がったりしながら徐々に上昇していくのが何年も続くと想定しています。しかし集中力を切らさず、私は相場に向かっていきます。

今週もお疲れさまでした。今週は会食が多かったのですが、腰を痛めてしまい苦労しました。加齢には勝てませんね。程々に生きていきたいと考えています。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。